土鍋、戸棚で眠ってませんか?
土鍋って鍋料理にしか使わないって人がとても多いようですが、それってもったいないんです。土鍋ってとてもスゴイヤツなんです。
カレーだって、パエリアだって、肉じゃが、プリンまでけっこうな料理ができるんです。
しかも煮込み時間が短い簡単調理法で!
で、味はしっかりしみ込むので、とっても美味しいのです。
そんな『土鍋のチカラ』が「NHKあさイチ」で紹介されていました。
私も土鍋料理をもっと極めたいので、しっかりメモりました。
土鍋の保温力があれば煮込み時間はたった5分!
「たけしのみんなの家庭の医学」でもおなじみの料理研究家の奥園壽子さんは、お鍋ラヴァーで本も出されてる↓方ですが、『5分20分の法則』という調理法を紹介されていました。
この『5分20分の法則』とは、土鍋の保温力を利用した調理法で、
- 煮込み5分
- 蒸らし20分(保温調理)
で、煮込み料理などができちゃうという法則です。
煮込みの時間、たった5分でOKなんです。
肉じゃがもカレーもシチューも5分煮込んで、20分放っておけばOKなんです。
圧力鍋みたいですよね。
どうして5分煮込めばOKなのか?
それは土鍋の持つ保温力にあります。
《土鍋のチカラ1:土鍋の保温力》
土鍋は土でできているので、実は穴がいっぱい開いている状態なのです。
その穴には空気が入っています。この空気が断熱効果を発揮してくれるんです。
土鍋がいったん温められると、その空気も温められて、しかもその熱を逃がさないので長時間鍋全体が温かい状態を保ってくれるんです。
なので、5分煮込めば、その熱を保って「保温調理(20分)」してくれます。
これが『5分20分の法則』なんです。
実際に20分後の土鍋の中の温度を測ってましたが、まだ90度をキープしていました。
これなら時短と言うよりも、ガス代の節約にもなりますよね。
『5分20分の法則』で中までしっかり味が染み込む理由
奥園流土鍋を使ったチキンカレーの特徴は、具がごろごろと大きいのが特徴なんですが、5分の煮込みしかしないのに中までしっかりと火が通ります。しかも味がしっかりと染み込んでいるんだそうです。
どうして5分煮込むだけなのに、中までしっかりと味がしみ込むのでしょう?
これもやっぱり土鍋のチカラなんです。
《土鍋のチカラ2:味が中までしっかり染み込む!》
土鍋で調理をすると、短時間でもとても味が染み込みます。
これは、専門家の方の解説によると…
味が染み込むという現象は2つに分けて考えられるそうです。
- 煮汁から食材に入っていく。
- 食材の温度が高まると、食材の中の水が水蒸気になってパンパンに膨らむ。
そして温度が下がる時に食材はしぼみますが、この時に煮汁を吸い込むので、中まで味が染み込むのです。
土鍋調理の場合は、この2つのしみ込みパターンをクリアしているので中まで味が染み込み、美味しく仕上がるのだそうです。
土鍋を使うと煮くずれしにくい!
土鍋で煮込み量をすると、具材が動かないので煮くずれしにくいそうです。
それは沸騰した時の気泡の大きさが小さいからなんだとか。
《土鍋のチカラ3:煮くずれが少ない》
金属鍋と鍋でお湯を沸かして泡の大きさを比べると、こんなに違いがありました!
土鍋の方が小さい泡なので、具材に衝撃を与えないから煮くずれしないのです。
奥園流土鍋チキンカレーの作り方
材料
材料(A)
- 鶏もも肉・・・2枚
- 塩、こしょう・・・各適宜
材料(B)
- じゃがいも・・・2個
- たまねぎ・・・1個
- にんじん・・・1本
- トマト・・・2個
- 水・・・3カップ
材料(その他)
- カレールウ(※市販)・・・5皿分
- ウスターソース、しょうゆなど好みで
作り方の手順
- 材料を切ります。
具材はすべて大きめに切るのがポイント。
鶏もも肉は、市販されているカレー用のお肉の2~3倍ぐらいの大きすぎ?くらいでOK。
※この方がしっとり仕上がるそうです。 - 材料を鍋に全部入れます。
そこへ具材が浸る程度の水を入れたら、沸騰するまで強火にかけます。
※手作りの土鍋の場合は割れる可能性があるので、弱火から始めてください。 - 蒸気が穴から出てきたら、ココから『5分20分の法則』が開始です!
ここで弱火にして5分煮込みます。
※一番小さい火加減でOK。土鍋自体が温まっているので、沸騰をキープできるそうです。 - 5分たったら火を止めます。
ここでフタを開けないで、保温調理に入ります。20分放置です。
※20分は最短時間なので、それ以上放置しても問題ありません。 - 20分たったらフタを開けて、カレールーを加えて溶かします。
カレーの場合は再び加熱(フタなそでOK)してトロミをつけたら出来上がりです。
※味を見て、足りないようならウスターソースや醤油を加えます