普通に作ると手間と時間がかかる豚の角煮。
圧力鍋で作るとかなり時短になります。
でも圧力鍋を使うと、赤身の部分だけパサパサしませんか?
柔らかいのが好きな方はこれでも良いかもしれませんが、ふっくらジューシーに仕上げたい時は、ちょっとだけポイントがあります。
「あさイチ」のスゴ技Qで、圧力鍋歴25年の料理研究家、枝元なほみさんが紹介していました。
ポイント:下茹でだけ加圧する
普通、角煮を作る時
- 下茹で
- 肉を取り出して切る
- 味付けして煮込む
という感じで作ると思います。
これが圧力鍋だと、圧力をかけるタイミングが、下茹での時と煮込みの時の2回ありますね。
パサパサさせないためには、下茹でだけ加圧することです^^
味付け後も加圧すると、パサつきやすくなりますよ~。
肉の赤身の部分は、こんな感じでコラーゲンで束ねられています。
コラーゲンは加熱が進むと分解するのですが、圧力鍋は加熱温度が高いので、下茹で中も味付け後も加圧すると、普通に煮た時よりもコラーゲンが早く分解します。
全部分解してしまうと、筋繊維が煮汁にさらされてしまいますよね^^;
しかも、調味料を入れた後も加圧していると、今度は塩分や糖分による浸透圧の関係で肉の水分を奪います。
なので、赤身だけパサパサになってしまうんです。
赤身がホロホロに柔らかく、溶けたコラーゲンでむっちりしている角煮が好きなら2度加圧が良いですが、弾力があってばらばらになりにくく、ジューシーな仕上がりにするなら、下茹でだけ加圧です^^
ふっくらジューシー!圧力鍋を使った豚の角煮 レシピ
下茹で材料(4~6人分)
- しょうが(薄切り)…1~2枚
- 長ねぎ(青い部分)…1~2本分
- 米…大さじ1と1/2
- 水…1.5リットル
下茹での手順
- 圧力鍋にしょうがの薄切り、長ネギの青い部分、水、米を入れる。
- フタをせずに強火で沸騰させ、アクをすくいとる。
- フタをして、圧力がかかったら弱火にして、15分加圧する。
- 火を止めて、圧力が抜けるまで放置して余熱調理する。
米を入れるのは、肉の旨味を逃がさないようにするためです。
圧力鍋だと、米が崩れて煮汁がどろっとしやすくなるので、それを利用しています。
下茹での時に加圧することで、赤みも油身も柔らかくなります。
煮込み材料(4~6人分)
- 酒…1カップ
- 砂糖…大さじ3
- 醤油…大さじ4
- ゆで汁…1カップ
煮込みの手順
- 一度、肉と茹で汁を取り出す。
- 肉を食べやすい大きさに切る、
- 茹で汁はボールごと水に冷やし、浮いてきた脂を取り除く。
- 圧力鍋に調味料を入れ、茹で汁(1カップ)と肉を戻し入れて強火で煮る。
- 煮立ったら落とし蓋をして弱火で30分コトコト煮込む。(加圧しない)
- 肉を盛りつけし、煮汁を2、3分煮詰めて肉にかける。
このやり方のように、下茹でだけ加圧した時は、赤みの部分が柔らかいながらも肉特有の食感があって肉が美味しい角煮になります。
2度加圧する場合は、赤身がホロホロに柔らかく、口に入れた時にはコラーゲンがむっちりとした角煮になります。
レシピによって、お好みで使い分けると良いですね^^